ATSと求人サイトの違いとは?

ATSと求人サイトの違いとは?

ATSと求人サイトの違いとは?

ATSを導入するか、求人サイトを導入するか検討中です。違いは何でしょうか?

ATS(エーティーエス)とは「Applicant Tracking System」の略で、採用管理システムを意味します。採用プロセスを自動化・効率化するためのソフトウェアツールです。主に企業の人事部門で使用され、求職者の応募情報の管理、スクリーニング、選考プロセスの追跡、コミュニケーション、レポート作成などの機能が実装されています。

有名どころですと、

・株式会社ビズリーチが提供する「HRMOS採用」
・株式会社ゼクウが提供する「RPM」
・HRソリューションズ株式会社が提供する「リクオプ」
・株式会社ネット音が提供する「採用係長」
・エン・ジャパン株式会社が提供する「engage」

など様々存在しており、それぞれ応募者獲得に強みを持っていたり、業務効率化に特化していたりなど、会社・サービスごとの特色があります。

ATSが提供する主な機能は以下の3つです。他にも補助機能が多数ありますが、一旦ここでは省きます。

①求人の管理
求人情報の作成、編集、応募者・選考状況への紐づけなど管理など

②応募者の管理
応募者情報の一元管理、応募者毎の選考状況の管理など

③選考状況の管理
面接日の調整、ヒヤリング、その他選考状況の管理など

ATSを利用する理由として多いのが、上記の②と③になってきます。通常人不足の企業は、一つではなく複数の媒体に求人情報を出稿していますので、その出稿している媒体数分だけ応募者情報が分散されてしまいます。

応募者選考は通常の流れとしては以下のようになりますが、

応募発生

書類選考

面接日調整(メッセージのやり取り)

面接

内定

入社

この流れを一元的な管理にせずに、求人を出稿している媒体ごとに管理をしていたら、あっちのサイトにログインして確認をして、次はこっちのサイトにログインをして確認する、といった煩雑な管理になってしまい、当然それを続けていれば抜け漏れ・ミスが頻発し、同時に人事担当のリソースも大きくとられることになります。

発生した応募が一つのATS内の管理画面にまとめられれば、求人サイトの管理画面を何度も行き来することなく、一つの画面上で、効率よく管理が出来るため、ミスを大幅に減らすことができ、かつ人事担当のリソースも極限まで下げることが可能になります。

運営者が応募を管理しない場合ATSの導入は必要ない

ATSはあくまでも、自社採用のための採用管理システムのため、求人サイトとは明確に役割が異なります。(ここで言う求人サイトとは、求人企業と求職者が出会うための求人プラットフォームを意味します。)

一般的には応募者の管理を運営者が行わない求人サイトでは、運営者がATSを導入する必要はありません。ATSを導入すべきはその求人サイトで求人を出稿している求人企業となります。

求人企業は、一つの求人サイトではなく、複数の求人サイト、または紙媒体や、自社広告で応募者の獲得を試みますので、その応募者獲得の経路が増えれば増えるほど管理が複雑化し、選考状況の共有・管理が困難になってきます。

そういった場合に、ATSの導入を検討します。ATSを導入することで、様々な媒体経由で発生した応募情報、求職者、選考状況などの情報を一元管理ができ、採用業務を効率化することが可能になります。

求人サイトの運営者には、ATSを導入する必要性が無い理由は?
このように応募者に対してのアクションを起こさない求人サイトの運営者には、ATSを導入する必要性が無いのです。

なぜATSと求人サイトを混合してしまうのか?

お問い合わせ時及びお打合せ時に「ATSと何が違うのか?」「求人サイトはATSなのか?」などといったご質問をいただく事があります。

おそらくですが、ATSでも応募・選考状況の管理目的だけでなく、求人情報をサイトと連動して公開できるものもあり、見た目的に求人サイトっぽいサイトが作れてしまうが故に、ATSと求人サイトを混合されてしまうのだと予想できます。

実際に、ATS経由でサイト上に求人情報を多数展開しているサイトを求人サイトと呼べないことはありません。正確には自社雇用の求人のみを扱うサイトは求人サイト、というよりは採用サイトの意味合いが強いかと思いますが、自社雇用でも100以上の求人を保有し、検索機能を盛り込んでいる規模が大きめの採用サイトもあり、そうなるとより採用サイトと求人サイトの境界線もぼやけてしまいます。

採用サイトと求人サイトの違いに明確な定義はありませんが、一般論としては、以下のように目的と対象が異なる点で区別されるのではないでしょうか。

▼採用サイトとは
【目的】 特定の企業や組織が自身の採用情報を提供するためのサイトです。
【内容】企業の文化、価値観、仕事内容、キャリアパス、福利厚生、社員の声、応募方法など、その企業の詳細な情報を掲載しています。
【対象】その企業に興味を持つ可能性のある求職者や、具体的にその企業での就職を検討している人々。
【目的の達成】企業のブランドイメージを構築し、候補者に企業について深く知ってもらうことで、より適合する人材を引き寄せます。
【立ち位置】運営者=採用企業となるため、応募の管理をするのは運営者。なのでATSの導入はあり。

▼求人サイトとは
【目的】多数の企業や組織からの求人情報を一元的に集め、求職者が幅広い選択肢から仕事を探せるようにするためのサイトです。
【内容】職種、地域、給与、雇用形態など、様々な条件で検索できる求人情報が掲載されています。
【対象】 仕事を探している広範な求職者。
【目的の達成】求職者に多様な選択肢を提供し、彼らが自分の条件に合った職を見つけられるようにします。
【立ち位置】運営者≠採用企業・求人企業となるため、応募の管理をするのは運営者ではなく、そのサイトに求人を出稿している求人企業。なので運営者がATSを導入する必要はない。

採用サイトは「特定の企業が自社に適した人材を引き寄せるためのもの」であり、求人サイトは「求職者が様々な選択肢から仕事を探すためのプラットフォーム」と言えます。

求人サイトでもATSを導入するメリットがあるケースも!

繰り返しになりますが、一般論として応募の管理を運営者が行わない求人サイト・求人プラットフォームを提供する場合は、応募者・選考状況の管理、効率化は必要ないためATSを導入しても意味がありません。

ただし、求人サイトでもATSを導入を検討したほうが良いケースもあります。それは紹介や派遣を扱う求人サイトの場合です。人材紹介や派遣を扱うサイトの場合は、多数の企業からの求人を集めるため、定義的には求人サイトの位置づけになるのですが、応募者の管理は運営側(人材紹介・派遣会社)が行う必要がありますので、ATSを導入することで作業の効率化を図ることが可能です。実際にATSの中には、人材紹介、派遣に特化したサービスも存在しています。

また、求人サイトでもATSを導入するメリットがあるもう一つのパターンは、この求人プラットフォーム・求人サイトのパッケージを利用して、比較的規模が大きめな採用サイトを運用するケースです。

どういったケースかといいますと、例えばホールディングス形態で会社を運用しており、そのホールディングス配下に多数の会社が存在しており、そのホールディングスグループに特化した求人サイトを作る場合です。

もしくは全国に店舗・施設を展開している場合なども同じです。求人原稿は現場ごとに管理するが、応募情報は本部で一括管理しているケースが多く、そのような場合は、応募情報をすべてATSに集約し、一元的に選考状況の管理をするといった流れです。

このような場合は、運用するのが求人サイトであってもATSを導入するメリットはあり、実際に弊社のクライアント様でも求人サイト用のパッケージを採用サイトに転用してATSと連動して業務効率化に大きく成功している事例もあります。

ATSを導入するメリット・デメリット

採用サイト、人材紹介+人材派遣用の求人サイトに関してはATSを導入することによるメリットは以下の通りです。

履歴書や応募書類の自動的なスクリーニング、応募者の追跡、通信の管理などを行い、採用プロセスを効率化し、これにより、人事部門の手間と時間が大幅に削減するなどといった効率性の向上を実現できます。

他にも、応募者の情報を一元的に管理し、応募者のデータを追跡しやすくなり、採用プロセス全体の透明性が向上するなど組織化と一元化を実現できます。現場で応募を管理しながらも、本部で状況を追跡する場合などには必須な効率化といえます。

他にも選考管理の一部をAIなどで自動化したり、リマインド機能による業務の抜け漏れやミスを防ぐ事が出来るといったメリットもあげられます。

一方で初期コストと維持費がかかるなどといったコスト的な面や、運用途中でATSの導入を考える場合、現行のプロセスと機能が微妙にマッチしない、新しいATSの操作方法に現場が慣れるまで相当な時間・工数がかかってしまい後の切り替えが思ったよりも困難になる、などといったデメリットな面もあります。

WEBと連動が出来ないATSの場合、ATSとWEBを切り離した管理が必要になるなどといった事例もあるため、費用面・機能面を吟味したうえでどのATSを利用すべきか決める必要がありあります。

例えば、どれだけの応募者を獲得できるか全くわからない、また運用にかかわる人数が一人だけで、一元管理が必要とされない初期のフェーズでは、多少アナログ的な管理の方がかえって都合がよいかもしれません。

弊社では、当パッケージ(リクルートメイド)では、ATSを必要としないので導入事例は一部を除いて数はありませんが、人材紹介・派遣に特化した求人サイト作成サービスを展開しておりまして、そちらのサービスではATSの導入事例及びATSとのシステム連携の実績も多数あります。

→人材派遣・人材紹介のホームページ制作事例

ATSによっても、強みが大きく異なります。とくにサイト上で発生した応募情報をリアルタイムにATS側に送信できるかなど、WEBと連動できるかできないかで大きく運用作業効率は変わってきますので、ある程度慎重に検討をいただく必要があります。

有名なATSはほぼ使い勝手含めて、クライアント様からの生のレビュー・お声をいただいておりますので、どのATSを導入するか迷われている方は是非お気軽にご相談ください。

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