◆掲載課金型とは?
(期間・求人原稿単位で掲載料を徴収)

一般的な求人サイトは、求人企業が職種や雇用形態、勤務地ごとに個々に求人情報を掲載できるようになっています。これは単純に求人情報が多ければ上位に表示されるよね、という事ではなく、職種、雇用形態ごとに、募集要項は変わるはずなので、であれば、個々にそれらのページを作りこんで、内容の濃いページを複数作った方がサイト内PVや滞在時間なども稼げるし、また流入キーワードも求人数分稼ぐことが出来るという事になります。

例えばITで考えるとわかりやすいのですが、弊社のような制作会社の場合、デザイナーとディレクター、エンジニアとでは、募集内容、募集背景などが変わります。

デザイナーとエンジニアとでは、求められる技術が違いますし、その他募集要項もことなります。それらを上手く1ページにまとめることが出来れば良いのでしょうが、なかなか難しく、無理やり1ページにまとめても求職者からすると見辛いものになってしまいます。

であれば、分けてしまった方が求職者にもありがたいし、求人数が増える分SEO的にも有利な構造となります。さらにはIndeedやGoogleしごと検索といった求人検索エンジンでも、「1つの求人ページにつき1職種・1勤務地」という掲載ルールが設けられていますので、ほぼどの求人サイトを見ても、同じような求人ページの構成・仕組みになっています。

上記を踏まえ、掲載毎の掲載費用を徴収する場合、これもパターンがありますのでしっかりと解説をしていきたいと思います。

1. 期間固定 × 枠数制限型(従来の王道モデル)

「4週間で1職種(1枠)〇〇万円」といったように、期間と掲載できる求人件数(枠)がガッチリ決まっている、日本の求人広告で最も伝統的なモデルです。

上記で説明した通り、原則「1つの求人ページにつき1職種・1勤務地」という掲載ルールに則る形になりますので、同じ職種でも二つの勤務地であれば2枠、一つの勤務地でも二つの職種であれば2枠といった感じです。

もちろん求人サイトによっては、同じ職種であれば、複数の勤務地で複数の求人ページ作成・募集をしてもまとめて1枠とみなすといった例外的な形態もあります。

実際の例

リクナビNEXT、マイナビ転職、doda、タウンワーク、バイトルなど

特徴

掲載枠の大きさに加えて、表示順位(上位表示プランなど)や文字数・写真の数でプラン(松竹梅)が分かれていることが多いです。

メリット・デメリット

2. 期間固定 × 掲載無制限型(サブスクリプションモデル)

最近では様々な業態に浸透しているサブスクリプションモデルですが求人でも例外ではなく「月額〇〇万円で、求人票を何件でも出し放題」という、近年、SaaS型の採用プラットフォームなどで非常に増えているモデルとなります。お祝い金が廃止されてからは、弊社のクライアントでもこのパターンが増えています。

実際の例

Wantedly(月額定額制)、エンゲージ(基本無料・無制限で、有料の露出強化プランあり)

特徴

職種や勤務地ごとに細かく求人ページを分けても追加料金がかからないため、SEOや検索エンジン対策(Indeed等への連携)と非常に相性が良いです。求人サイトはもちろん質にもよりますが求人数が多い方がSEO的なメリットが多いため、数を集めるという意味では掲載課金型では一番展開がしやすいモデルとなります。

メリット・デメリット

3. 基本無料 × 期間オプション課金(フリーミアム+ブースト型)

求人の掲載自体は無期限・無制限で無料(または超低価格)とし、「特定の求人を2週間だけ検索結果のトップに固定する」「装飾をリッチにする」といったオプションに対して期間固定で課金するモデルです。

サブスクリプションモデルよりも、求人情報の獲得が容易なため、求人数に重きを置きSEO効果を最大限に発揮することが出来ますが、収益化(マネタイズ)の難易度が極めて高く、無料で利用できるユーザーの大部分は、最後まで無料のまま使い続け、一般的にフリーミアムモデルで有料プランに移行するユーザー(コンバージョン率)は数%〜10%未満と言われており、事業として黒字化するまでに長い時間と体力(資金)が必要となります。

弊社の数百を超えるクライアントの中でも採用しているのは比較的規模感の大きな、資金力のある2社のみとなります。

実際の例

Indeed(スポンサー求人※クリック課金ですが露出強化の意味合い)、求人ボックス、スタンバイなど

特徴

掲載ハードルを極限まで下げることで、まずは圧倒的な求人数(データベース)を確保することを優先する戦略です。

メリット・デメリット

4. まとめ:自社の強みとターゲット層に合わせた最適な選択を

ここまで3つの掲載課金型モデルを解説してきましたが、「どのモデルが一番優れているか」という絶対的な正解はありません。運営側の「営業力や資金力」と、ターゲットとする業界の「採用ニーズ(常に募集しているか、スポット採用か)」によって、最適な形は異なります。

まず大前提としてお伝えしておきたいのは、掲載毎の課金モデルは、成果報酬型の求人サイトと比較すると、「予想できない成果(採用できるかどうか分からない状態)」に対して企業に事前にお金を払ってもらう仕組みであるため、掲載獲得のための営業力がより一層必要になるということです。

掲載自体で費用を徴収できるため、掲載数が増えて軌道に乗れば非常に安定した収益基盤となりますが、弊社のクライアント様からも「運用初期の営業が想像以上に難しい」というお声をよく伺います。

とはいえ、決して悲観する必要はありません。多くはありませんが掲載毎の課金モデルでの成功例もしっかりと存在します。「立ち上げ時の営業が難しい」というだけで、ビジネスモデルとして成り立たないわけではなく、職種や業界の採用慣習によっては、採用単価が青天井になる成果報酬型よりも、予算の見通しが立つ「掲載型」のほうが好まれるケースも実際にあります。

自社に合ったモデルを選ぶ目安

求人サイトの構築においては、システム的な機能だけでなく、こうした「ビジネスモデル(料金体系)の設計」が事業の成否を大きく左右します。

まずは企画段階で、ターゲットとする企業数社に「どのような料金体系なら掲載したいと思うか」を直接ヒアリングしてみることを強くお勧めします。ターゲット業界のリアルな声と、自社が割けるリソース(予算・人員・営業力)をしっかりとすり合わせ、もっとも勝率の高いモデルを選択してみてください。

弊社はこれまでに数百を超える求人サイトの制作・コンサルティングに携わってまいりました。その実績のなかで、「この業界はサブスクが好まれる」「この職種は成果報酬でないと見向きもされない」といった、業界ごとの細かな採用の癖やリアルな傾向をしっかりと把握しています。

「自分たちが狙う市場にはどの課金モデルが最適なのか」「営業のハードルを下げるにはどうサイトを設計すべきか」など、まだ企画が固まりきっていない段階からでも構いません。貴社の強みやリソースを踏まえ、最も勝率の高いサイト構築をサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。